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熊本日日新聞社

ポリオ(小児まひ)について

 ポリオウイルスが病原体で、名前の通り5歳以下の子どもが感染することが多い。ポリオ流行の記載は18世紀ごろからみられ、症状としては手足の筋肉や呼吸する筋肉などにまひが生じる。手足のまひなど後遺症を残すことがあり、特に成人では亡くなる確率も高い。

 日本では戦後間もない1949(昭和24)年に患者数が全国で3,000人台にのぼり、60年には約5,600人と大流行した。翌61年も九州などで流行し、熊本で全国初の生ワクチンの投与が行われた。ポリオの流行にワクチンの供給が追いつかず、全国の母親たちの運動もあって、1千万人分の生ワクチンが当時のソ連から緊急輸入された。その後は不 活化ワクチンなどの接種により患者は激減。世界的にもワクチン接種により感染は減り、国際保健機関(WHO)は天然痘に続き、ポリオの根絶を目指している。

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