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熊本日日新聞社

新型コロナウィルス感染症について

 2019年12月、中国河北省武漢市で初めて感染が確認された。2020年1〜2月にかけて中国で流行。国際保健機関(WHO)は3月11日にパンデミック(世界的大流行)と表明した。その前後から、ヨーロッパやアメリカ、さらに南米などで感染が急速に拡大している。

 ヒトに感染するコロナウイルスは身近なウイルスで、風邪の原因の10〜15%はコロナウイルスが原因とされる。他にも数種類あり、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)もコロナウイルスの一種。今回、武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、新型のコロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因。コウモリが元の宿主の可能性が高いとされるがまだ不明。

 せきやくしゃみなどの飛沫感染と接触感染の二つが考えられ、感染力は1人から2〜3.5人くらいで、インフルエンザやSARSよりは低いとされる。国内での感染者の症状としては、感染してから約4日(最長14日)で微熱を含む発熱、せき、喉の痛みなど風邪のような症状が出る。若年層では嗅覚や味覚障害を訴える患者も。感染者のうち約2割弱で肺炎症状などが重症化し、5%程度で集中治療が必要になるとされる。全体の致死率は2%弱だが、糖尿病や呼吸器疾患など持病のある人や70歳以上の高齢者の重症化率は高い。

 国内では2020年1月15日に最初の患者が報告された。2月3日に横浜港に到着したクルーズ船の乗員乗客で感染が拡大。その後、全国で患者の発生が急増した。